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マンション共用部の悩み 雨水の水はけ問題とは
1. 共用部の水はけが悪い?
この数年間、大型台風やゲリラ豪雨が多くなり、マンションでも低層階が浸水したり、駐車場が冠水したりといった水害のケースが増えました。
そこまでの規模の災害ではなくても、「ちょっとした雨なのにエントランスに雨水が入ってきた」、「外に面した共用廊下の水はけが悪くいつもじめじめしている」といったことはないでしょうか? その理由のひとつとして考えられるのが共用部の管理状況です。
マンションの共用部にはアプローチや駐車場などのエクステリアと呼ばれる屋外部分や、外廊下などの外に面した部分があり、これらの場所には雨水排水設備が備わっています。この雨水排水設備が良好に管理されていなければ、水はけに関するトラブルにつながり、台風や大雨のときの被害が大きくなる恐れもあるのです。
そのため、水はけのトラブルや水害を減らすには、外回りなどの共用部の雨水排水設備の管理が重要になります。共用部の雨水排水設備を良好に保つには定期的にきちんと清掃することが必要です。ほとんどのマンションではこのような清掃作業は管理会社に委託していると思いますが、分譲マンションの共用部の管理責任は本来、管理組合を代表とする居住者全体にあります。管理会社に任せっぱなしにするのではなく、共用部の雨水排水設備を良好に保つためのポイントを知っておきましょう。
そこまでの規模の災害ではなくても、「ちょっとした雨なのにエントランスに雨水が入ってきた」、「外に面した共用廊下の水はけが悪くいつもじめじめしている」といったことはないでしょうか? その理由のひとつとして考えられるのが共用部の管理状況です。
マンションの共用部にはアプローチや駐車場などのエクステリアと呼ばれる屋外部分や、外廊下などの外に面した部分があり、これらの場所には雨水排水設備が備わっています。この雨水排水設備が良好に管理されていなければ、水はけに関するトラブルにつながり、台風や大雨のときの被害が大きくなる恐れもあるのです。
そのため、水はけのトラブルや水害を減らすには、外回りなどの共用部の雨水排水設備の管理が重要になります。共用部の雨水排水設備を良好に保つには定期的にきちんと清掃することが必要です。ほとんどのマンションではこのような清掃作業は管理会社に委託していると思いますが、分譲マンションの共用部の管理責任は本来、管理組合を代表とする居住者全体にあります。管理会社に任せっぱなしにするのではなく、共用部の雨水排水設備を良好に保つためのポイントを知っておきましょう。
2. 共用部の排水設備って?
まず、共用部のどのような部分に雨水排水設備があるか確認しておきましょう。詳しくはマンションの建物の構造や付属設備などによって異なりますが、通常、以下のような場所に排水口や排水溝(側溝・雨水を流すための溝)が備えられています。
<エクステリア部分>
アプローチ・屋外駐車場・その他敷地内の部分
<建物または建物の付属部分>
外廊下・外階段・ピロティ・エントランス前のポーチ(車寄せ)・各住戸の専用庭やベランダなど
排水口・排水溝の水はけを良好に保つには、土砂や枯葉・ゴミなどが溜まらないように定期的な清掃が欠かせません。地上にある屋外の排水溝には、落下事故防止のためにフタがされているのが一般的です。このフタにはグレーチングと呼ばれる金属製のスノコ状のものもあり、これは内部の様子を見ることができますが、コンクリート製のものや石材などを貼ったものもあり、こうしたタイプのフタは開けてみないと中を確認することができません。また、掃除を行うにためにはフタを外しますが、どのタイプのフタも専用の工具が必要で、素人が点検や掃除をするには少々大変です。
そこで、フタのない排水口・排水溝も含め、共用部全体の雨水排水設備の点検と掃除をどれくらいの頻度で行うか、管理組合は管理会社とよく協議するようにしましょう。さらに、大雨などで屋外の排水溝に土砂やゴミが流れ込むことがありますが、特に被害がなくても大雨や台風の後には雨水排水設備を点検し、必要に応じて掃除ができれば安心です。この点検・掃除を誰が行うのかも居住者間で取り決めておけば作業がスムーズに進みます。
<エクステリア部分>
アプローチ・屋外駐車場・その他敷地内の部分
<建物または建物の付属部分>
外廊下・外階段・ピロティ・エントランス前のポーチ(車寄せ)・各住戸の専用庭やベランダなど
排水口・排水溝の水はけを良好に保つには、土砂や枯葉・ゴミなどが溜まらないように定期的な清掃が欠かせません。地上にある屋外の排水溝には、落下事故防止のためにフタがされているのが一般的です。このフタにはグレーチングと呼ばれる金属製のスノコ状のものもあり、これは内部の様子を見ることができますが、コンクリート製のものや石材などを貼ったものもあり、こうしたタイプのフタは開けてみないと中を確認することができません。また、掃除を行うにためにはフタを外しますが、どのタイプのフタも専用の工具が必要で、素人が点検や掃除をするには少々大変です。
そこで、フタのない排水口・排水溝も含め、共用部全体の雨水排水設備の点検と掃除をどれくらいの頻度で行うか、管理組合は管理会社とよく協議するようにしましょう。さらに、大雨などで屋外の排水溝に土砂やゴミが流れ込むことがありますが、特に被害がなくても大雨や台風の後には雨水排水設備を点検し、必要に応じて掃除ができれば安心です。この点検・掃除を誰が行うのかも居住者間で取り決めておけば作業がスムーズに進みます。
3. ベランダの排水口・排水溝の管理は
分譲マンションの専有部と混同しやすいものに各住戸のベランダがありますが、これは、各区分オーナーの専用使用権が認められた共用部になります。
ベランダにも排水口・排水溝があり、共用部ではありますがこちらの日常的な管理は各区分所有者が行うものです。ベランダには外から舞い込む枯れ葉や鳥のフンなどが溜まることがありますが、こうしたもので排水口・排水溝を詰まらせないようにするにはやはり掃除が欠かせません。特にガーデニングをしている場合は、土砂や落ち葉が排水口・排水溝に入らないようにする注意が必要です。
床に落ちた泥はほうきなどで集めて回収して処分しましょう。水で雨水排水管に流して処理してはいけません。
また、防水層の種類によっては、タワシなどの硬いものを使ってしまうと防水層を傷めてしまう場合もあります。清掃方法が分からなければ、管理組合や管理会社に詳しい清掃方法を尋ねてみましょう。
ベランダの排水口・排水溝が詰まってしまうと、大雨のときにベランダにあふれた雨水が室内に浸入する場合があります。雨水だけでなく洗濯などで出る雑排水も流れなくなったり、上下階との位置関係や建物の構造によっては他の住戸に迷惑をかける可能性もあります。ベランダの排水口・排水溝の掃除の必要性については、管理組合から賃貸の住戸も含めて各居住者に周知しておきましょう。
マンション共用部の水はけトラブルや水害を抑えるには、掃除の徹底がカギと言えます。管理会社に委託している作業であっても、掃除前後の状態を居住者自身で確認するなど、自分たちで管理するという意識を持つことが大切です。
ベランダにも排水口・排水溝があり、共用部ではありますがこちらの日常的な管理は各区分所有者が行うものです。ベランダには外から舞い込む枯れ葉や鳥のフンなどが溜まることがありますが、こうしたもので排水口・排水溝を詰まらせないようにするにはやはり掃除が欠かせません。特にガーデニングをしている場合は、土砂や落ち葉が排水口・排水溝に入らないようにする注意が必要です。
床に落ちた泥はほうきなどで集めて回収して処分しましょう。水で雨水排水管に流して処理してはいけません。
また、防水層の種類によっては、タワシなどの硬いものを使ってしまうと防水層を傷めてしまう場合もあります。清掃方法が分からなければ、管理組合や管理会社に詳しい清掃方法を尋ねてみましょう。
ベランダの排水口・排水溝が詰まってしまうと、大雨のときにベランダにあふれた雨水が室内に浸入する場合があります。雨水だけでなく洗濯などで出る雑排水も流れなくなったり、上下階との位置関係や建物の構造によっては他の住戸に迷惑をかける可能性もあります。ベランダの排水口・排水溝の掃除の必要性については、管理組合から賃貸の住戸も含めて各居住者に周知しておきましょう。
マンション共用部の水はけトラブルや水害を抑えるには、掃除の徹底がカギと言えます。管理会社に委託している作業であっても、掃除前後の状態を居住者自身で確認するなど、自分たちで管理するという意識を持つことが大切です。
《この記事のライター》
大塚 麻里絵
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター
(2019年4月26日記事更新)