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マリーゴールドの育て方 〜マンションで楽しめるベランダ・室内ガーデニング〜
マリーゴールドはどんな花なのかご存じでしょうか。マリーゴールドの特徴や育て方、マリーゴールドの「コンパニオンプランツ」としての効能、マリーゴールドティーとして飲める種類はどれ? など気になる情報をご紹介します。
☆マンションでベランダガーデニングをするときの注意点
・マンションのベランダはあくまで「共用部」です。大規模修繕工事の際は、すべて撤去する手間がかかりますので予めご注意ください
※詳しくは下記の記事を参照
⇒「ベランダガーデニングをマンションで楽しむ秘訣と諸注意」
1.マリーゴールドとは
「マリーゴールド」というと某ヒット曲が思い浮かぶ方が多いと思いますが、いったいどんな花なのでしょうか。マリーゴールドの特徴と、開花時期について調べてみましょう。
・特徴
マリーゴールドは夏に咲くキク科の一年草で、大きく分けて、背丈が30cmほどの「フレンチ種」と、背が1m以上にもなる「アフリカン種」の二種類があります。
花色は、鮮やかな黄色やオレンジ色のビタミンカラーが主流ですが、最近ではピンクベージュやテラコッタ色など、シックなくすみカラーの品種も登場し、マリーゴールドはおしゃれなベランダガーデニングでも大人気なんですよ。
・開花時期
マリーゴールドは、初夏から秋まで長く花を楽しめる丈夫な植物です。温暖な地域では5月〜11月頃まで半年以上咲くことも。原産地はメキシコなので、暑さに強く育てやすく、初心者でも失敗が少ない花です。ベランダガーデニングでも安心して楽しめます。
●農作物の線虫対策に使われるマリーゴールド
マリーゴールドは優秀な「コンパニオンプランツ」としても有名です。コンパニオンプランツとは、隣に植えることで、農作物などに良い影響を与える植物のことをいいます。マリーゴールドには、土中のネグサレセンチュウを抑制する効果があり、また、葉の香りで害虫がつくのを防ぐ効果もあります。
マリーゴールドと相性が良い作物は、トマト、ナス、ピーマン、カボチャ、キュウリ、シシトウ、スイカなど。夏野菜との相性が抜群です。
●マリーゴールドティーに使われるのはポットマリーゴールド(キンセンカ)なので要注意
実は「マリーゴールドティー」に使われる花は、本記事のマリーゴールドとは違う植物なので、要注意です。マリーゴールドティーに使われるのは「ポットマリーゴールド」と呼ばれ、園芸店ではキンセンカやカレンデュラという名前で売られています。
同じキク科の花なのでややこしいのですが、「ポットマリーゴールド(キンセンカ)」が食用に使われるのに対し、マリーゴールドは食用にできない品種、と覚えておきましょう。
●マリーゴールドの花言葉
「勇者、悪を挫く、濃厚な愛情、友情」などポジティブな意味がある一方で、「悲しみ、嫉妬、絶望」というネガティブな意味もあります。その理由は、神話に出てくる勇者アポロンの物語と、二人の女性との三角関係の悲劇の逸話から、両極端な意味が付いたようです。
色別に見ると、黄色はその丈夫さから「健康」の意味があります。また、オレンジ色の「予言」という花言葉は、タゲス(マリーゴールドの学名Tagetes(タゲテス)の名前の元となった神様)が人々に予言術を教えたという神話が由来です。
2.マリーゴールドの育て方
花期が長く、丈夫で、初心者でも簡単にベランダガーデニングできる、マリーゴールドの育て方を詳しく見てみましょう。マリーゴールドを育てたい時は、種まきをするか、園芸店でポット苗を購入して植え付けます。
・種まきの方法
マリーゴールドは種まきの時期も長く、15℃〜25℃で発芽するため3月中旬〜5月までまくことが可能です。暖地では7月に種をまいても秋の開花に間に合います。涼しい日陰でプランターに種をまいて、5mmほど土をかけ、水やりしましょう。発芽まで湿った状態を保てば、一週間ほどで発芽します。発芽したら日当たりの良い場所で育ててください。
・植え付けの方法
ポット苗で購入した場合、植え付け時期は4月頃から6月頃です。種まきしてたくさん発芽したものは、貧弱な苗を抜き、健康な苗を残して、苗の間隔が30cmになるように調整しましょう。横長のプランターに複数植え付ける場合も同様です。
・適している環境
マリーゴールドは、日光が好きな植物です。風通しのよい、よく日が当たる場所で育てましょう。日本の多湿には弱いので、雨の後に蒸れていないか確認し、傷んだ葉を見つけたら早めに切り取りましょう。
室内で育てる場合は、しっかりと日の当たる風通しの良い窓辺で育て、加湿に気を付けます。
・剪定・切り戻し
マリーゴールドは「剪定・切り戻し」がたくさん咲かせるコツです。苗が本葉10枚ほどになったら、上から2段目の葉の上で切り戻し(中心の茎の先端の芽を切り落すこと)、脇から芽が出てこんもりと育つようにしましょう。
花が咲き始めたら、枯れ花をこまめに摘み取ります。また、夏に茂り過ぎたら、思い切って半分くらいの高さで切り戻せば、新しい芽が出てリフレッシュします。こまめな剪定は、新しいつぼみを付けるのと同時に、蒸れて病害虫の温床になるのを防ぐことにもつながります。
・水やり
土が乾いたらしっかり水やりしますが、マリーゴールドは蒸れに弱いので、土が湿っているときは水をやらないように気を付けましょう。また、花に水がかかると傷んだり病気を誘発したりと美観を損ねるので、株の下のほうから水やりするとよいでしょう。ベランダガーデニングでは、日照りの時は特に水やりを忘れないようにしてください。
・肥料
マリーゴールドをたくさん咲かせるためには、しっかり肥料を与えましょう。まずは植え付け時に、腐葉土や堆肥を混ぜた有機質豊富な用土に植えて、土の上に固形肥料を置きましょう。
そして、成長期の4月〜7月と、9月〜10月いっぱいまでは2週間に一回ほど、規定量に薄めた液体肥料を水やり代わりに与えます。8月は酷暑で弱ることがあるので肥料はお休みします。
・育て方のポイント
マリーゴールドをベランダガーデニングで上手に育てるポイントをまとめてみましょう。
①良く日の当たる風通しのよい場所で、乾いてから水やりする
②枯れた花や傷んだところ、込み合ったところをこまめに剪定する
③切り戻して脇から芽を出させる(小苗の時と8月頃の2回)
④花がたくさん咲くので、定期的に液体肥料を与える
以上を踏まえて育ててみましょう。
・病害虫対策
マリーゴールドは花の時期にハダニが付くことがあります。葉っぱに害虫を寄せ付けない香りを持つ植物なので、害虫よりもむしろ蒸れによる病気が出ることがあります。梅雨や台風などの長雨の時期には、灰色カビ病や立ち枯れ病に注意しましょう。蒸れないように、葉を付け根から透かすように減らして風通し良くするのも効果的です。
●マリーゴールドのベランダガーデニングにチャレンジ!
マリーゴールドは、日当たりと水やりのポイント、こまめな剪定を心掛ければ、ベランダでも簡単に育てられます。長い間花が楽しめて、丈夫で育てやすいマリーゴールド栽培に、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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■この記事のライター
大塚 麻里絵
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築士・一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター
※建装工業株式会社公式HPはこちら
(2022年5月23日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。