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食品ロス(フードロス) 削減のために、家庭でできることを実践しよう!

食品ロス

近年よく耳にするようになった「食品ロス(フードロス)」は、世界中で取り組むべき社会的課題です。実は、年間を通した日本での食品ロスの量は国際的にみても、かなりのものとなっています。食料資源をムダにせず、地球温暖化を防ぐためにも、日本人一人ひとりが食品ロス削減に取り組むことが大切です。食品ロスを減らすために家庭でできることについてご紹介します。

目次
1. 日本人全員が1日1杯のご飯を捨てている?!
2. 家庭でできることから! 食品ロス削減のすすめ
3. さまざまな食品ロス削減の取り組み

1. 日本人全員が1日1杯のご飯を捨てている?!

フードロスとも呼ばれる食品ロスは、実際には食べることができるのに廃棄されてしまう食べ物のことをいいます。いずれも食べられる食品を捨てるのは、もったいないことですし環境にもよくありません。食品ロスは主に次の2つの種類に分けられます。

・事業系食品ロス:外食や食品販売の事業活動の中で廃棄される食品
・家庭系食品ロス:一般の家庭から廃棄される食品

日本では、こうした廃棄される食品が多いといわれていますが、どれほどの量なのでしょうか? 平成30年度の農林水産省のデータ(推計値)によると、食べられるのに廃棄されたフードロスの量は1年間で600万トンでした。これを国民1人あたりに換算すると、年間でおよそ47キログラムになり、日本人全員が毎日お茶碗1ぜん分のご飯を捨てているのと同じことになります。また、日本での食品ロス年間量は、世界の食料支援の1.4倍もの量に相当します。まだ世界には栄養不足で苦しんでいる人が大勢いるにも関わらず、毎年膨大な食品を捨て続けているのです。

食品ロスは、限りある食料資源のムダ使いに他なりません。
食品ロスを減らすことは、廃棄食品焼却の際に排出される二酸化炭素を減らすことになり、カーボンニュートラルにもつながります。そのため、食品ロスは世界全体で取り組まなければいけない課題となっています。

2. 家庭でできることから! 食品ロス削減のすすめ

食品ロス

食品ロスを減らすために、各家庭ではどのようなことができるでしょうか。

まず、心がけたいのが食品は食べられる分だけ買い、料理は食べられる量だけ作るのを習慣づけることです。そのためには、冷蔵庫の食材をこまめにチェックし、買物のときに余分に買わないようにすれば、食材を傷めて処分することを防ぐことができます。

買物の際にもうひとつ気をつけたいのが、お店の棚に並べられた食品の「てまえどり」です。スーパーやコンビニでは、賞味期限、消費期限の近い商品から手前に陳列されていますが、「てまえどり」はこの順番通りに購入することです。そうすれば、店内で期限の過ぎた食品の廃棄を減らすことができるので、事業系食品ロスの削減に貢献できます。

加えて、賞味期限と消費期限の違いを知っておくことも大切です。賞味期限はスナック菓子やカップ麺など比較的劣化の遅い食品につけられる、おいしく食べられる期限です。賞味期限が過ぎたものは必ずしも食べられないわけではないので、味や匂いなどで確認してから利用するようにしましょう。これに対し、消費期限は安全性についての期限で、これを過ぎると食べない方がよいといったものです。

買物や冷蔵庫チェックの際に、賞味期限と消費期限を確認して計画的に購入、調理するようにすれば、食材をムダなく使えます。これは、保存食品などは少しだけ多めに購入して期限の近いものから食べるようにし、食べた分だけ買い足すといったローリングストックにも通じる方法で非常時の備えにもなります。

※ローリングストックについては下記記事も参照ください。
マンションでの防災対策。一年に一度の備蓄の日に日常備蓄をチェック!

この他にも食材の捨てる部分を減らすために、果物、野菜の余りものや皮をスムージーやチップスにして消費する、ベランダ用のコンポストで堆肥を作り、ベランダガーデニングに利用するなど、各家庭でできることを実行していけば、確実に食品ロス削減につながります。

※食品ロス対策については下記記事も参照ください。
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エシカル消費って何? マンションライフで実践する社会への思いやり行動
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3. さまざまな食品ロス削減の取り組み

また、食品ロス削減やSDGsに取り組む企業の商品を購入して応援することも、消費者としてできる取り組みのひとつです。どのような企業、団体が食品ロスに対してどのような取り組みを行なっているかは消費者庁のサイトで知ることができます。
(参考:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/case/private.html#case

さらに、食品ロス削減を意識したマンション向けの食品販売サービスも始まっています。例えばマンション敷地内での規格外野菜販売や賞味期限が近い商品の無人販売機の設置などがあります。

食品ロスの削減は1人でも多くの人の取り組みが力になるので、マンション全体で取り組むことができればより効果的です。管理組合で、住民全体への呼びかけやマンション向けサービスの導入について検討してみてはいかがでしょうか。

■あわせてお読みください。
・マンションでの防災対策。一年に一度の備蓄の日に日常備蓄をチェック!
・リボベジってなに?食品ロスを減らしてSDGsに貢献!
・マンションライフでSDGs! 〜日常生活でできること、マンション改修でできること〜
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・これからは「省エネ基準」があたりまえ?
・ベランダガーデニングを楽しむ! 初心者にもおすすめのベランダ菜園
・マンションにおける衣類の害虫対策! カツオブシムシが発生する原因と駆除方法
・マンション収納と衣替えについて考える


■この記事のライター
熊谷 皇
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
千葉県出身。鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。専門は建築環境(温熱環境性能、住宅の省エネ性評価等)。住宅の省エネ基準検討WGの委員、建築環境省エネルギー機構・日本建築センター・職業能力開発総合大学校等の講習会講師の経験を持つ技術者。ライター。
※建装工業株式会社公式HPはこちら

(2021年11月8日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合がありますので予めご了承下さい。

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