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マンション玄関の湿気対策 濡れた傘と靴はどうすればいい?
マンションの玄関は空気が滞留しやすく、湿気がこもりやすい場所です。
濡れた傘や靴を玄関に放置すると傷みの原因になりますし、不快なニオイやカビ発生の原因となる可能性があります。
こうした事態を防ぐには、濡れた傘や靴はできるだけ早めに乾かし、玄関に濡れたまま放置しないことが重要です。
今回は、マンションの玄関の湿気対策として、濡れた傘と靴のお手入れの仕方をご紹介します。
目次
1. 濡れた傘や靴を玄関に放置すると、どうなる?
2. 濡れた傘の乾かし方とお手入れのポイント
3. 濡れた靴の乾かし方とお手入れのポイント
4. 浴室を活用しよう!
1. 濡れた傘や靴を玄関に放置すると、どうなる?
濡れたまま放置された傘や靴は雑菌の温床になり、不快なニオイやカビの原因にもなります。
もし、濡れた傘から生乾きの洗濯物のようなニオイがすれば、それはすでに雑菌が繁殖している証拠です。
また、濡れた靴をそのまま靴箱にしまうと、靴箱の中の湿気が高かり、他の靴にもカビが発生する恐れが高まります。
そのような状況では、傘や靴も傷んでしまうため、濡れた傘や靴は玄関に放置せず、なるべく早く乾かすことが大切です。
2. 濡れた傘の乾かし方とお手入れのポイント
まず、雨で濡れた傘を手早く乾かすための手順とお手入れのポイントについてご紹介しましょう。
<傘の乾かし方>
1)外出先から帰ったら、マンションに入る前にエントランスの軒先などで、自分に水滴が当たらない程度に傘を振って、傘についた水滴をできるだけ落としましょう。
このとき、傘が開いた状態だと骨が歪む可能性があるので、傘は閉じた状態で行ってください。
2)傘を開いてタオルなどで全体を拭きます。
汚れがあれば、中性洗剤をぬるま湯でうすめてスポンジに含ませて、やさしく拭き取ります。
ビニール傘の汚れは、塩素系漂白剤を薄めたもので拭きます。
3)タオルで乾拭きをします。持ち手なども濡れていれば、拭き取っておきましょう。
4)水気が取れたら、紫外線により繊維部分が傷む恐れがあるので直射日光や蛍光灯を避け、お風呂場など風通しの良い所で陰干しします。
5)傘が乾いたら、きちんとたたんで、日の当たらない所にしまっておきましょう。
<お手入れのポイント>
・できるだけ早く乾かす。
・次からのお手入れがラクになるように、乾燥後は、防水スプレーをかける。
3. 濡れた靴の乾かし方とお手入れのポイント
次に、靴が濡れたときの乾かし方の手順とお手入れのポイントを説明します。
<濡れた革靴の乾かし方>
1)濡らしたタオルなどで泥を拭い、靴底も拭きましょう。
雨ジミができている場合は、タオルなどに水をじゅうぶんに含ませて靴全体を均等に濡らします。
2)乾いたタオルなどで、やさしく表面の水分を拭き取ります。
3)風通しの良い日陰で自然乾燥させます。中敷きや靴ひもは、はずして別に乾かします。
直射日光が当たらない場所なら、屋内・屋外どちらでもOKです。
このとき、新聞紙を丸めて靴の中に入れて吸水させれば早く乾かせますが、濡れた新聞紙をこまめに取り替える必要があります。
また、靴を床などにベタ置きするのではなく、少しつま先を浮かせて壁などに立てかけるようにすると、靴の中に風が通りやすくなります。
4)靴が乾いたら、靴の色にあった靴用クリームを全体に薄く伸ばしながら塗ります。
クリームを塗ることで皮に栄養を与え、革靴を長持ちさせることができます。
<お手入れのポイント>
・ドライヤーなどで急速に乾燥させるのは、型崩れや革の傷みを招くので控えましょう。
・外出前に靴に防水スプレーをしておくのもおすすめです。
<スニーカーの乾かし方>
1)濡れているのが一部でも、スニーカー全体を水で均等に濡らします。中敷きや靴ひもははずして別に洗います。
2)型崩れを防ぐためスニーカーの中に新聞紙を丸めて入れ、風通しの良い日陰で、革靴と同様に立てかけるようにして自然乾燥させます。
3)乾いたら、ブラシで汚れを払って落とします。
<お手入れのポイント>
・ドライヤーなどで急速に乾燥させるのは、スニーカーの傷みを招くので控えましょう。2)で新聞紙を丸めて入れたあとに、ドライヤーの冷風を当てて乾かしましょう。
・外出前に靴に防水スプレーをしておくのもおすすめです。
4. 浴室を活用しよう!
傘や靴を乾かす際、マンションの共用廊下に干すのは要注意です。
管理規約で傘などを置くこと禁止しているマンションもあり、見た目にもよくありません。そこで、お勧めしたいのが浴室の活用です。
浴室なら、濡れたものを持ち込んでも問題ありませんし、直射日光も避けられます。
ただし、効率よく乾かすには、事前に換気扇を回して浴室内の湿気を十分に取り除いておくことが大切です。
浴室乾燥機があれば早く乾かせますが、ない場合は、換気扇に加えサーキュレーターを浴室に向けて使えば早く乾かすことができます。
今回はマンション玄関の湿気対策として、濡れた傘や靴のお手入れの仕方を紹介させていただきました。
梅雨の時期は気持ちもどんよりとしがちですが、今回の記事を参考に、こまめに傘と靴のお手入れをして、清潔で快適なマンションライフを過ごしていただければと思います。
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《この記事のライター》
熊谷 皇
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
千葉県出身。鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。専門は建築環境(温熱環境性能、住宅の省エネ性評価等)。住宅の省エネ基準検討WGの委員、建築環境省エネルギー機構・日本建築センター・職業能力開発総合大学校等の講習会講師の経験を持つ技術者。ライター。
(2021年5月31日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。