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最近注目されている、彩度の低い「くすみカラー」は、ファッションやインテリアなど幅広い分野で人気があります。大人っぽく洗練された印象が与えるこの色は、「くすむ」というネガティブなイメージを払拭し、上品な色合いとして広く受け入れられています。

特に、グレーとベージュの中間色である「グレージュ」は、イタリア語の「greggia（グレッジャ）」に由来し、「羊や山羊の群れ」を意味します。この「グレージュ」はインテリアにも適した汎用性が高いカラーです。今回は、人気の高い「グレージュ」の特徴や、インテリアで活用する際のポイントもご紹介します。自宅のインテリアコーディネートの参考にしてください。

目次
1. くすみカラーがトレンド！ 幅広く人気の「グレージュ」とは
2. 上品で落ち着いた「グレージュ」　ナチュラルな家具やインテリアと相性が抜群
3. 「グレージュ」カラーをインテリアに取り入れるポイント

人気の「くすみカラー」は、彩度が低く落ち着きのある色合いで、ファッションやインテリアなどさまざまな分野でトレンドになっています。ピンクとベージュを掛け合わせた「ピンクベージュ」、ブルーとグレーを掛け合せた「ブルーグレー」、ピンクとグレーを掛け合せた「スモーキーピンク」など、さまざまな種類があり、好みに合わせて選ぶことができます。

その中でも、クールなグレーと温かみのあるベージュを掛け合わせた「グレージュ」は、上品な雰囲気と温かみのある雰囲気を持ち、インテリアに主役としても脇役としても取り入れやすいカラーです。「グレージュ」は、ベージュとグレーの配合割合によって、色合いが微妙に変化するので、色のニュアンスを巧みに使い分けることができます。

上品で落ち着きのある雰囲気が魅力的な「グレージュ」は、ナチュラルな家具やインテリアとの相性も抜群です。温かみを感じさせる色合いは、無垢材の家具や天然素材を使ったインテリアにもしっくりと馴染みます。また、「グレージュ」はグリーンとの相性も良いため、観葉植物やプリザーブドフラワー^※とのコーディネートもおすすめです。
^※生花を長期間楽しめるように保存加工（プリザーブド加工）を施した花

ベーシックなカラーを掛け合せた「グレージュ」は、インテリアのベースカラーとしても取り入れやすく、年齢や性別を問わず広く好まれます。グレーとベージュの配分や、ブルー、ピンクなど混色する色によってもイメージが異なるため、家具やインテリアに合わせて選ぶとよいでしょう。部屋全体のコーディネートを考える際には、グレーからベージュのさまざまなコントラストを上手に使いながら、「グレージュ」の洗練された優しい配色を楽しむことができます。

万能な「グレージュ」は、主役にも脇役にもなれる色合いですが、センスよく仕上げるためにはコツがあります。より魅力的なコーディネートを実現するために、インテリアに取り入れる際のポイントを紹介します。

●メリハリをつけたカラーコーディネート
単純に全体を「グレージュ」だけでまとめられたインテリアは、部屋全体がぼんやりとした印象になりがちです。洗練された印象に仕上げるためには、色の濃淡を意識しながらカラーコーディネートを整えたり、アクセントとなる差し色を取り入れると整います。

●インテリアファブリックで「グレージュ」を取り入れる
インテリアに「グレージュ」を取り入れる最も手軽な方法は、インテリアファブリックを使ったコーディネートです。クッションカバーやカーテンなどのファブリックアイテムは、デザインやカラーなど種類も豊富で、インテリアコーディネートには欠かせない要素です。「グレージュ」をワンポイントで取り入れたい場合には、クッションカバーやラグなどの小さなアイテムを選び、「グレージュ」の印象を強くしたい場合は、カーテンやベッドスプレッドなど面積の大きなアイテムを選んでコーディネートに取り入れてみましょう。

●家具で「グレージュ」を取り入れる
インテリアを考える上で重要になる家具選びでも、「グレージュ」を積極的に取り入れてみましょう。ファブリック素材が使われているソファやチェアなどの座面や背もたれに「グレージュ」を取り入れることで「グレージュ」を活かしたインテリアコーディネートができます。また、着脱可能なソファカバーやチェアカバーを使用すれば、手軽にカバーの色味を変えることができ、季節や気分に合わせて模様替えが楽しめます。

●内装に「グレージュ」を取り入れる
どんなインテリアスタイルにも合わせやすい「グレージュ」は、内装材として取り入れても高級感のある上品な雰囲気を演出してくれます。建具や壁材などの内装材として「グレージュ」を取り入れれば、部屋全体のトータルコーディネートもスムーズに進められます。場所や面積によっても印象が異なるため、ドアやアクセントクロスなどの内装材にバランスよく配分して、理想的なインテリアを完成させましょう。

「グレージュ」はどんなインテリアスタイルにも適応し、ベースカラーとしてもワンポイントとしても使えるユーティリティーな存在です。「グレージュ」を壁紙やカーテンなどを使って部屋のメインカラーとして取り入れることで、空間を広く見せる効果も期待できます。
リビングやダイニング、寝室などに、「グレージュ」を取り入れて、上質で心地よい暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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■この記事のライター
□熊谷皇（くまがいこう）
国立大学法人 鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。専門は建築環境工学（温熱環境、省エネ等）。国土交通省 住宅の省エネ基準検討ＷＧの委員、建築環境省エネルギー機構（ＩＢＥＣ）・日本建築センター（ＢＣＪ）・職業能力開発総合大学校等の講習会講師、日本建築ドローン協会（ＪＡＤＡ）のＷＧ等の委員を歴任。

（2024年4月15日新規掲載）
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