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狭い部屋を広く見せる! マンションレイアウトのコツ

狭い部屋

広々とした住空間に憧れるけど、部屋が狭いから……と諦めていませんか? マンションは増築こそできないものの、レイアウトやインテリアでスペースを「広く」見せることは充分可能です。今回はそんな「狭い部屋を広く見せたい!」とお考えの方に、開放的なお部屋づくりのコツをご紹介いたします。

目次
1. 部屋に適度な「抜け感」をつくる
2. 明るい配色で開放的に見せる
3. 演出で部屋に奥行きを出す

1. 部屋に適度な「抜け感」をつくる

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狭いお部屋を広く見せるには、適度な「余白」(床が見える部分)と「高さ」を感じさせる工夫が必要です。これらは空間に視覚的な「抜け感」を作り、狭さを感じさせない開放的な印象に導いてくれます。

特に確保しておきたいのは、入口から奥に向かっての直線ライン。見る人は目線の先が遮断されることなく続いていると、錯覚で「奥への広がり」を感じます。
そのためレイアウトを考える際には、入り口から直線ラインを遮る凸凹とした家具配置を避けることで、狭く感じるのを回避することができます。

また家具が占める割合は、部屋の床面積に対して1/3程度にとどめるのが理想的。そしてできれば家具の高さは「低め」で明るい色、スッキリとしたデザインのものをセレクトすることをおすすめします。
とはいえ、背の高い家具の方が収納力の面では優れているため、置きたい場合もありますよね。その場合、壁と同じ色合いのものや、背板がなく壁が見える家具を選ぶことで、壁面になじみ圧迫感のないレイアウトが可能になります。

参考記事:マンションのリビングを広々と使うための家具選びのヒント

さらに「抜け感」をつくるには、リビングのドアや間仕切りをガラスなどの透過素材にするのもおすすめです。開放感と同時に採光を得ることができるため、お部屋だけでなくエントランスや廊下などの窓から離れた場所も明るくなります。また開け閉めの際に人の気配を目視できるため、安全の点でもメリットがあります。

2. 明るい配色で開放的に見せる

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限られたスペースを広く見せるには、膨張色である明るい配色を使うことで、空間に広がりを持たせることができます。特に部屋の中でも大きな面積を占める床や壁・天井は、ソフトな印象を与える白に近いニュートラルカラー(無彩色)やパステルカラー(淡い色彩)などがおすすめです。

配色は、床→壁→天井の順で、下から上に向かって徐々にトーンを明るくしていくと、縦を強調し天井が高く見えます。縦の線を強調するという意味では、明るい色のドレープカーテン(厚地のカーテン)やスッキリとした印象のバーチカルブラインド(カーテンのように開閉するたて型のブラインド)も有効です。スッと縦に伸びたラインが天井を高く見せ、開放感を感じさせてくれます。

また壁面も空間と同じく「余白」が多いと、視覚的に広がりを感じさせることができます。ただ壁面は何もないと、インテリア性に欠けるのも事実。そういった際は、明るい配色や壁と同系色の絵や装飾、たとえばラインアート(余白を活かし最小限の線で描かれたイラストスタイル)などもおすすめです。

さらにフレームを、幅の細いものにすることで壁になじみやすく、より軽やかな印象にすることができます。壁面装飾は場所を取らずお部屋をスタイリッシュに見せてくれる、まさに限られたスペースの救世主です。思い思いのアートを飾ってインテリアコーディネートを楽しんでみましょう。

3. 演出で部屋に奥行きを出す

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その他のテクニックとして、「フォーカルポイント」「間接照明」「鏡」で、空間に奥行き・広がりを演出できる方法もあります。

まず「フォーカルポイント」とは、部屋に入ってすぐに目に入る場所のことを言います。目を惹くカラフルなアートやデザイン性のある家具、観葉植物やアクセントウォールなどを持ってくることで、グッと奥行きを感じさせ空間を広く見せてくれます。反対に周辺のインテリアをシンプルにすることで、メリハリのある洗練されたインテリアを演出することができます。

次に「間接照明」は、天井や壁、床などに光を当ててその反射光で空間を照らす方法です。
上からのみ照らされる天井照明を使うよりも、さまざまな角度から陰影が作り出されるため、空間に奥行きや立体感が出て、お部屋が広く洗練された印象になります。また、見せたいものに光を当てれば目線を誘導することもできるので、フォーカルポイントと合わせて使うのも効果的です。

最後に、玄関等でもよく使われているように、空間を広く見せるには「鏡」を使うのもひとつの手です。鏡は視覚的にあたかも反対側に空間があるような錯覚を起こさせるため、部屋を広く見せることができます。また光も反射するので暗い場所に明るさを取り入れることも可能です。玄関だけでなく、リビングやお部屋にも積極的に取り入れることで、いつもより広がりや明るさのある印象を与えることができるでしょう。

いかがでしたか? レイアウトやちょっとしたモノ選びに気を配ることで、狭いお部屋を広く見せる方法はこんなにもあります。
「マンションのお部屋が狭いから」と諦めず、まず家具の配置を変えてみたり、どんなインテリアや色使いが広く見えるのかなど、改めて観察してみたりするのも理想のお部屋作りの第一歩です。狭いお部屋にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

■ あわせてお読みください。
●マンションのリビングを広々と使うための家具選びのヒント
●カーテンだけじゃない? マンションの窓まわりを彩る窓装飾リフォーム
●カンタン壁リフォーム! マンションの室内壁をおしゃれにする「貼るリフォーム」とは
●マンションライフを快適にするカーペットの工夫とは


■この記事のライター
大塚 麻里絵
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築士・一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター
※建装工業株式会社公式HPはこちら

(2021年12月6日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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