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マンションリフォームで後悔しないための注意ポイントとは

マンションリフォーム

1. リフォームするなら希望が広がる

新築で購入したマンションも何年も、暮らすうちにライフスタイルの変化や内装・設備の劣化からリフォームを検討するようになります。せっかくリフォームするなら、この機会にあれもこれもと希望が広がりますね。しかし、リフォーム完了後に「こんなはずじゃなかった」「思っていたのと違う」といったトラブルを耳にすることがあります。そんなことにはしたくないですよね。

マンションリフォームをするには、リフォーム会社を探して見積もり依頼をするところからスタートと思われるかもしれません。しかし、実は、リフォームを成功させるためには、会社に相談する前やそれと平行してしっかりと確認するべきポイントがあります。そのポイントとは、どのようなものかをご説明します。

2. リフォームする前に確認しておくべきこととは

マンションリフォーム
リフォームを思い立ったら、このようなポイントについて家族で相談し確認しましょう。

・予算
まず、何よりも大切なのが予算です。今回のリフォームにいくらまで使えるのか、資金の上限をしっかりと把握しておきましょう。借入れを考えている場合、金融機関や各個人の条件により借入枠の上限が異なります。事前の相談や仮審査を行い、無理なく返済できる金額の目安を知っておくことをおすすめします。金融機関の仮審査を受けるには、おおまかな工事の見積りが必要になることが多いですが、予算と見積りの関係については、この後で触れていきます。

・リフォームの目的
ただ漠然と内装を新しくしたいというのではなく、家族のニーズを把握し、何のためにリフォームをしたいのか目的をはっきりさせましょう。例えば、子どもが成長したので個室をつくりたい、キッチンが古くなったので新しく使いやすくしたい、ペットがいるので抗菌・防臭タイプの床や壁にしたい、といったことです。ニーズをはっきりさせ、具体的な解決方法をリフォーム会社に複数提案してもらうという方法もあります。

・実現したいことの優先順位
家族のニーズやリフォームの目的をリフォーム会社に伝えて見積りをつくってもらいますが、すべてのニーズや目的を実現させようとすると予算オーバーになるかもしれません。また、考えていたものよりも大がかりな工事となった場合、仮住まいが必要になればその費用もかかります。さらに、既存の住宅に手を加えるリフォーム工事では、工事を始めてから見積りのときにはわからなかった修繕箇所や別途必要な工事が見つかることも少なくありません。追加工事をするには別途費用が必要になり、当初の予算を超えてしまう可能性もあります。
こうしたことがあっても限られた予算の範囲で納めるためには、何かを削る必要が出てきます。そのためにも優先順位を決めておくことが大切です。例えば、システムキッチンのグレードはあまり高くなくてもいいから、床材は丈夫で掃除しやすいものにしたいなど、リフォーム後の暮らしやすさや家事のしやすさを考えて、何を優先させたいか家族で話し合って決めると良いでしょう。また、予算の上限ぎりぎりの見積で工事を行うのではなく、工事中に出てきたやむを得ない追加工事に備えて、見積金額に対して予算には少し余裕を持たせておいた方が良いでしょう。

・工事期間中の生活への影響と工事の完成時期
間取り変更が伴うような大がかりなリフォームでは、仮住まいが必要になることがあります。仮住まいが手狭な場合には、夏の時期に工事を行った方が、衣服に関しては持っていくボリュームを減らすことができます。また、キッチンやトイレ、浴室などの水回りのリフォームも生活に支障が出ることが多いものです。親族のお風呂を借りたり、スーパー銭湯へ通ったりということも考えられるので、生活への支障をできるだけ抑え、効率よい日程で工事をするには、希望の完成時期があれば、早めに工事会社に相談するようにしましょう。
マンション全体で行う排水管の更新工事などでは、施工会社が工事の一環として仮設のトイレや浴室を設置してくれる場合があります。施工会社に相談し、それに工事時期を合わせて自宅の水回りのリフォームも行えば、こうした仮設トイレ・浴室を利用できます。近いうちにマンションの給排水管の工事が予定されていることが分かれば、その時期に合わせて水回りのリフォームを行うことで、工事中の生活制限への解消法を見つけやすくなります。施工会社が決まっていれば、自宅のリフォームについてもその工事会社に相談してみましょう。

・完成イメージ
リフォーム完了後の部屋のイメージが「思っていたのと違う」ケースを避けるには、どんな部屋にしたいか理想とするイメージをできるだけ具体的にし、それを設計者や工事会社に伝えることが必要です。そのためには、言葉だけではなく目で見てわかる資料で説明できるよう、インターネットや雑誌などで自分のイメージに近い画像を集めておきましょう。キッチンや浴室のリフォームではショールームを案内してもらったり、壁紙の貼り換えでは実物のサンプルを見せてもらったりしましょう。ただし、ショールームと自宅の照明の違いや、面積効果(小さなサンプルで見るよりも大きな面積に貼った時の方が色が鮮やかに明るく見えること)があることも覚えておくと良いですね。

いかがでしょうか? リフォームを依頼する前に考えることが意外と多いと思われるかもしれませんね。しかし、事前にこれらを明確にして設計者や工事会社に伝えることで、誤解や思わぬトラブルを減らせます。マンションリフォーム成功のための注意ポイントとしてご参考になれば幸いです。

《この記事のライター》
大塚 麻里絵
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター

(2020年2月28日記事更新)

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