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現代病のスマホ首にならないために。 現代人のためのストレートネック予防ストレッチ

スマホ首

今や現代人の生活に不可欠となったスマートフォンですが、長時間その画面を見続けることでストレートネック、通称「スマホ首」になってしまう人が急増しています。そこで今回はストレートネックのデメリットや改善方法、そしてストレートネックを予防するためのストレッチなどを紹介します。

目次
1.現代病の「スマホ首」とは。その原因は?
2.ストレートネックになると何が良くないの?
3.ストレートネックを予防するストレッチ

1.現代病の「スマホ首」とは。その原因は?

最近、首や肩が痛くなって困っているという方は、ストレートネックになっている可能性があります。ストレートネックは通称「スマホ首」とも呼ばれ、下を向いて長時間スマートフォンを操作し続けることで発生する、いわゆる現代病のひとつです。とりわけ日本人は発症している人が多いといわれており、首や肩の痛みだけでなく、頭痛やめまい、吐き気などを引き起こす可能性もあるので注意が必要です。

通常、首の骨(頸椎)は、前方に向かって緩やかに弯曲するアーチ状になっており、それがクッションの役割を果たして頭を支えているのですが、ストレートネックはそのアーチがなくなり真っすぐになってしまった状態のことをいいます。

スマホ首

・重たい頭を常に支えている首
首は頭を支えるために、常に大きな負担がかかっています。頭は体重の10分の1程度の重さがあります。例えば、体重60kgの人なら頭の重さは約6kgになり、この重さを頸椎のカーブがうまく分散させ、首にかかる負担を減らしているのです。
下向きの姿勢で頭を前に出した状態が続くと、頸椎のカーブが徐々になくなり、首にかかる負担はどんどん大きくなります。頭が2cm前に出ると首に約10kgの負担がかかるといわれています。

2.ストレートネックになると何が良くないの?

スマホ首

それでは、ストレートネックになるとどのような問題が生じるのでしょうか。

・肩こり・首こりが強くなる
首の周辺にある筋肉が緊張するため、肩こり・首こりの症状が強くなります。またストレートネックが原因で肩こり・首こりを生じている場合、通常以上に首の周辺に大きな負担が常時かかるため、放置すると症状が進み、咳をするだけで首に痛みを感じることもあります。

・自律神経が乱れる
頸椎の上部に負担がかかると自律神経系の問題が発生やすくなり、頭痛・めまい・不眠・倦怠感などの症状が生じやすくなります。

・手・腕がしびれる
頸椎の下部に負担がかかると、手・腕のしびれなどの症状が出ることがあります。また、悪化すると頸椎と頸椎の間にある椎間板が本来の位置より後ろに下がってしまい、頸椎椎間板ヘルニアになる危険性もあります。

●快眠のためには枕の高さが重要!
睡眠時に自分に合った高さの枕を使用していない場合も、ストレートネックになることがあるので注意が必要です。首の下に隙間があると、首・肩の筋肉が緊張して症状が悪化する場合があります。
理想的な枕の高さは、頭から首にかけての傾きが10〜15度、頭の傾きが5度になるもので、横向きで寝る時は、頸椎が床と並行になる高さのものが良いでしょう。

もし、枕の調整が難しい場合は、タオル枕を使用します。タオル枕はバスタオルを4つ折りにして自分に合う高さを調整します。1枚で足りない場合はもう1枚追加すると理想的な高さに調整できます。

3.ストレートネックを予防するストレッチ

スマホ首

ストレートネックによる不調の原因は、筋肉が常に緊張していることです。そのため、普段からストレッチなどで筋肉を柔らかくすればストレートネックを予防できます。
ここでは、マンションなどでも音を出さずに行えるストレッチについて、筋肉の部位ごとに解説します。

・胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
胸鎖乳突筋は、耳の下から胸にかけて伸びている筋肉で、首を曲げたり、捻(ひね)ったりする役割があります。この筋肉が緊張すると首のこりや頭痛を引き起こす原因となります。

<胸鎖乳突筋ストレッチ>
1.右手で左の鎖骨から肩甲骨にかけての部分を手で押さえます。
2.そのままゆっくり上を向きます。
3.上を向いたまま右側にゆっくり首を倒して15秒程度、姿勢を保ちます。
4.ゆっくり姿勢を戻して反対側も行います。

・僧帽筋(そうぼうきん)
僧帽筋は上部・中部・下部線維(せんい)に分かれますが、ストレートネックの場合は上部線維の緊張が強くなっています。

<僧帽筋ストレッチ>
1.背中を伸ばして右手をお尻付近に回して肩が上がらないようにします。
2.左手で右のこめかみ付近を軽く押さえます。
3.首を肩より前に出す感覚で左斜め前にゆっくり倒します。
4.30秒程度ゆっくり筋肉を伸ばします。
5.反対側も同様に行います。

・小胸筋(しょうきょうきん)
小胸筋は、肋骨から肩甲骨の烏口突起(うこうとっき)という場所に付いています。小胸筋が硬くなると、肩甲骨が前へ倒れてしまい、ストレートネックになる可能性が高くなるため、普段から柔らかくほぐしておくことが大切です。

<小胸筋ストレッチ>
1.右腕の肘を曲げた状態で壁に肘・手をつけます。
2.腕を壁につけたまま、右の胸を前に突き出すようにして伸ばしていきます。
3.30秒程度ゆっくり筋肉を伸ばします。
4.反対側も同様に行います。

現代病とも言えるストレートネックで悩んでいる人は非常に多いと思いますが、主な原因は普段の姿勢が悪いことからくる筋肉の緊張です。そのため、毎日少し注意するだけで症状は大きく改善します。「自分もストレートネックかな?」と思った方は、今回の記事を参考にして改善・予防に努めてみてはいかがでしょうか。

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■この記事のライター
熊谷 皇
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
千葉県出身。鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。専門は建築環境(温熱環境性能、住宅の省エネ性評価等)。住宅の省エネ基準検討WGの委員、建築環境省エネルギー機構・日本建築センター・職業能力開発総合大学校等の講習会講師の経験を持つ技術者。ライター。
※建装工業株式会社公式HPはこちら

(2022年1月17日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合がありますので予めご了承下さい。

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