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カメムシがマンションで大量発生? カメムシの発生時期と産卵、いつ、どこに?
ベランダに干した洗濯物にカメムシが付いていたことはありませんか。カメムシが発する臭いは強烈で、洗濯物に卵を産み付けることもあるため、苦慮されている方も多いのではないでしょうか。カメムシはワンシーズンで大量の卵を産みますが、卵を孵化させないことも効果的な予防策になります。
今回は、カメムシの産卵・孵化を予防するポイントと、産卵場所や発生時期、そして洗濯物に卵を産む理由などについて解説します。
目次
1.強烈な臭いと大量発生に悩まされるカメムシ。カメムシの産卵の特徴は?
2.カメムシの卵はどこに? マンションのベランダで見つけるポイント
3.大量発生を予防! カメムシの卵を産ませない、孵化させない、駆除方法
強烈な臭いと大量発生に悩まされるカメムシ。カメムシの産卵の特徴は?
カメムシの強烈な臭いは一度手につくとなかなか取れず、しばらく持続します。さらに大量発生することも多く、気がつかないうちに衣服やかばんなどに紛れ込むことで、カメムシに悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。
カメムシの大量発生の原因は、産卵サイクルにあります。カメムシの寿命はおおよそ1年半であり、この短い生涯のうちに何度も産卵することが知られています。カメムシは前年に生まれ、越冬を経て、梅雨の前後(5月下旬〜8月)にかけて産卵します。そのため、この時期はベランダなど、カメムシが生息しやすい場所には注意が必要です。
カメムシの卵は「卵塊(ランカイ)」とも呼ばれ、数十個の卵が集まった“カタマリ”として産み付けられます。これらの卵塊はわずか1週間から10日で孵化するため、その年はカメムシの姿を見かけていなくても、翌年は大量発生するという可能性も十分にあるのでご注意ください。
カメムシの卵はどこに? マンションのベランダで見つけるポイント
カメムシの強烈な臭いは、刺激しなければ防ぐことができますが、最も効果的な対策は、発生そのものを防ぐことです。そのためには卵の段階で駆除することが重要です。
マンションのベランダで卵をよく見かける場所として、ベランダの壁や洗濯物、プランター菜園で育てているトマトやナス、ピーマンなどの葉の裏に卵塊(卵の“カタマリ”)を産み付けられるケースが多いのですが、これは、カメムシは日当たりが良く、暖かい場所や光を好むため、マンションのよく日が当たるベランダがカメムシにとって生息に適した環境だからだと考えられています。
また、白や薄い色の洗濯物に卵を産み付けやすい傾向がありますので、白い外壁(ベランダの壁)など色の薄い場所にも注意が必要です。探してみる際は、特にこれらの場所に目をくばりましょう。
5月〜7月にベランダでカメムシを見かけた場合、孵化した成虫がさらに産卵する場合があるため、越冬したカメムシの複数回の産卵に加えて、その年に生まれた第2世代のカメムシの産卵にも注意が必要です。
1度孵化を許してしまうと数十匹単位で増えてしまうので、早い段階での対策を心がけましょう。
☆カメムシの対策については、こちらの記事もご覧ください。
⇒大量発生するカメムシ。 刺激は厳禁! マンションにおけるカメムシ対策〜駆除と予防〜
大量発生を予防! カメムシの卵を産ませない、孵化させない、駆除方法
カメムシの卵は数十個の“カタマリ”で産みつけられ、1匹が孵化すると他の卵も短時間で次々と孵化してしまいます。ですから、なるべく卵の状態で駆除することが理想です。
先程ご紹介したように、マンション内でのカメムシの主な産卵場所は、葉っぱの裏側やマンションの外壁、洗濯物(特に白いシャツやシーツ)などです。
もし洗濯物などに卵を産み付けられてしまったら、ガムテープで取れる場合は、つぶさないように除去します。外壁などガムテープを使用できない場所は、定規を用いて剥ぎ取るのもおすすめです。この時、万が一孵化しても被害が出ないように、取り除いた卵はビニール袋などの密閉できるものに入れて処分しましょう。
また、カメムシに卵を産ませないことや、孵化させないことも重要です。予防方法として、次のような対策が挙げられます。
・外干しした洗濯物を取り込む際は成虫や卵を室内へ持ち込まないよう、洗濯物の表面や内側をよく確認する。
・家の近くでカメムシを見かけたら、洗濯物の外干しを避ける。
・カメムシは果樹、マメ科、ナス科の植物を好むので、これらの植物を栽培している場合は、防虫ネットや寒冷紗などを使って産卵を予防する。
・一度卵を産み付けられてしまった場合、同じ成虫が何度も産卵する可能性があるため、成虫や産み付けられた卵を目視しやすいようにベランダに置いているものを整理整頓する。
カメムシの発生は完全に抑えることはできませんが、発生をある程度予防することは可能です。5月から8月はカメムシの産卵時期です。
もし、昨年、成虫を見かけたのであれば、既に卵を産んでいる可能性があります。カメムシが産卵しそうな場所をチェックし、孵化する前の対策を心がけましょう。
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■この記事のライター
熊谷 皇
国立大学法人 鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。建築環境工学(温熱環境、省エネ等)を専門とする技術者。国土交通省 住宅の省エネ基準検討WGの委員、建築環境省エネルギー機構(IBEC)・日本建築センター(BCJ)・職業能力開発総合大学校等の講習会講師、日本建築ドローン協会(JADA)のWG等の委員を歴任。
(2023年6月26日新規掲載)
*本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。