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自宅学習はリビングで! コロナ禍でも子どもの勉強をおろそかにしないコツ
長引くコロナ禍の影響により、学校や習い事などのリモートによるオンライン授業が増え、子どもの在宅時間が長くなる傾向が続いています。こうなると子どもの学力維持が心配、という方も多いことでしょう。
そこで、今回は、オンライン授業で困っていることなど様々な情報をご紹介し、おすすめの対策やモチベーションを維持するためのポイントなどについてまとめていきます。
目次
1. オンライン授業はモチベーションの維持が難しい?
2. 子どもも大人も安心!「リビング学習」のすすめ
3. モチベーション維持のためのポイント
4. コロナ禍でも子供が自宅で楽しく学習できる環境を作ってあげよう
1.オンライン授業はモチベーションの維持が難しい?
昨今のコロナ過において、学校の授業や習い事などのオンライン授業が増えてきたというご家庭も多いことと思います。しかし、オンライン授業は、子どもにとっては自宅で一人きりの授業となるため、集中力を維持しにくいのが難点といわれています。
国立成育医療研究センターが子ども(小学1年生〜高校3年生)はオンライン授業についてどのように感じているか調べる目的で行った「コロナ×こどもアンケート第6回調査報告書」に寄せられた意見を一部紹介いたします。
「オンライン授業についてのアンケート回答」
【肯定的な感想】
・オンライン授業が楽しい/オンライン授業が楽しそう・やったことないからやってみたい
・家の方が学校より集中できる・環境がよい
・オンラインの方が対面より参加しやすい
【否定的な感想(抜粋)】
・友達や先生と直接会えない・話せない
・ひとりで授業を受ける・勉強するのが大変
・家の方が学校より集中できない・環境がよくない
・オンライン授業はわかりにくい
子どもの回答では「とてもうれしい」「どちらかというとうれしい」が 53%、「どちらかというとうれしくない」「まったくうれしくない」が 39%で、若干肯定派が多いものの、否定派も存在することがわかりました。
出典:国立成育医療研究センター「コロナ×こどもアンケート第6回調査報告書」(2021年)
●親の約9割が勉強に対する子どものモチベーション維持が難しいと感じている
イー・ラーニング研究所が行った「2021年:子どものやる気とオンライン教育に関する意識調査」では、親の約9割がコロナ禍の勉強における子どものモチベーション維持が難しいと感じているという結果が出ています。
【モチベーション維持が難しいと感じる主な理由】
・一人で学習するから
・他の誘惑が多いから
・成果が見えにくい
・学習の意味を自分で見つけないといけないから
出典:「2021年:子どものやる気とオンライン教育に関する意識調査」(イー・ラーニング研究所調べ)
オンライン学習は多くの場合が一人で勉強するというスタイルであり、スケジュール管理や成果に対し評価してくれる人が少ないことなども、モチベーション維持の難しさにつながっているようです。
●家族とのコミュニケーション不足にも注意
新型コロナの対策で休校やオンライン授業が増え、子どもが自宅にいる時間が増えましたが、自分の部屋に引きこもり気味となってしまい、家族とのコミュニケーションが不足する可能性もあります。家族とのコミュニケーションは子どもの人格を形成」するうえで、大切なことですので、状況に応じて親は子どもに対して何ができるかを考え、子どもとのコミュニケーション方法を工夫していくことが重要です。
2.子どもも大人も安心!「リビング学習」のすすめ
子どもの自宅学習法として注目されている「リビング学習」を取り入れるのもおすすめです。
リビング学習とは、子どもが勉強する際に、子ども部屋ではなく、リビングやダイニングなどを活用して行う学習方法です。
●リビング学習のメリット
リビング学習のメリットは子どもと親の距離が近く、親は子どもを見守りながら自分の作業ができ、子どもは親が近くにいることで適度な緊張感を感じ、勉強に対する姿勢や集中力を自然に養うことができる点です。親が家事などの作業をしていても、子どもが勉強でわからないところがあればすぐに教えられるため、家族のコミュニケーションが深まりやすい点もメリットといえます。
●マンションにおける部屋のレイアウトと注意点
マンションでリビング学習をする場合、学習用の机をリビングに配置すると、生活スペースを狭めてしまう可能性があります。対策としては壁際などに細長いテーブルを置き、壁に向かって勉強するようなレイアウトにすると、勉強中に気を散らすものが視界に入らず、スペースもそれほど占有しないのでおすすめです。勉強する際に使うものをすぐに出し入れできる収納を近くに配置すると便利です。
ただし、リビングで暖色系の照明を使用している場合は手元が暗く感じる可能性があるので、目が悪くならないようにデスクライトを用意するとよいでしょう。
なお、学習机にはダイニングテーブルなどをそのまま使う手もありますが、食事の際に勉強道具をどかしたりテーブルの上をきれいに掃除したりする手間がかかるのが難点です。
3.モチベーション維持のためのポイント
オンライン授業は自宅で行う学習なので近くに友人や先生がおらず、勉強することに対するモチベーションの維持が難しくなります。しかし、オンライン授業でも親が子どもの体調や学習を管理してあげることでモチベーションを維持することができます。
●定期的な休憩、目標達成のご褒美を
自宅で勉強する子どものモチベーションを維持するポイントの一つでもある学習管理では、子どもに目標を持たせてそれを達成したらご褒美を与えることが効果的です。子どもは目標達成の充実感に加えてご褒美をもらえることの喜びにより、モチベーションの維持に役立ちます。
また、長時間の勉強は注意力が散漫になりやすいため、定期的な休憩を提案してあげましょう。その際は「おやつ」を一緒に食べるなど、リフレッシュタイムを設けることで「オンとオフ」の切り替えができ、結果としてモチベーション維持にもつながります。
●運動不足を防ぐ運動あそび
オンライン授業は在宅時間が長いため、運動不足にもなりがちです。そこで、子どもの運動不足を解消するため、親子で室内でもできる運動に取り組んでみてはいかがでしょうか。
運動はラジオ体操でも良いですし、動画サイトでも公開されている体操・ダンスなどを見ながら一緒に同じ動きをしてみたり、フィットネスの要素がある家庭用ゲーム機のソフトで遊びながら運動効果を得るのも良いです。
スポーツ庁の「子供の運動あそび応援サイト」などをチェックして、気になる運動遊びを親子で楽しむのもおすすめです。
4.コロナ禍でも子どもが自宅で楽しく学習できる環境をつくる
新型コロナウイルスの終息は、まだ先が見えない状況です。子どものオンライン授業や学習が今後も長く続くことが予想される現在、コロナ禍でも子どもの学習意欲やモチベーションの維持に努めるのは「親の役目」ともいえます。子どもの将来を考え、今、親としてできることから始め、子どもが自宅で楽しく学習できる環境を作りましょう。
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■この記事のライター
熊谷 皇
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
千葉県出身。鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。専門は建築環境(温熱環境性能、住宅の省エネ性評価等)。住宅の省エネ基準検討WGの委員、建築環境省エネルギー機構・日本建築センター・職業能力開発総合大学校等の講習会講師の経験を持つ技術者。ライター。
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(2022年6月6日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。