のぞいてみよう！施工中現場紹介〜イニシア千住曙町大規模修繕工事〜|KENSOマガジン

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のぞいてみよう！施工中現場紹介〜イニシア千住曙町大規模修繕工事〜

本マンションは今回が初めての大規模修繕工事です。施工業者の選定はプロポーザル提案方式で行われ、当社は大規模修繕工事の長周期化を提案し、管理組合様からご採用いただきました。管理組合様の信頼に応えるための現場運営のポイントについて、下本現場所長にお話を伺いました。

目次
1.本現場の基本状況
 2.今回の工事の特徴
 3.今回の工事で工夫している点
 4.今回の工事で苦労している点
 5.工事竣工までの意気込み
 6.最後に

1.本現場の基本状況

【イニシア千住曙町大規模修繕工事の施工中外観】

【外壁　一部レール式ゴンドラを採用】

工事名称	イニシア千住曙町大規模修繕工事
構造・規模	鉄筋コンクリート造（一部鉄骨鉄筋コンクリート造）地下1階・地上24階建
総戸数	515戸
所在地	東京都足立区千住曙町40-1
竣工年	2009年（平成21年）1月竣工　築14年経過
工期	2023年10月2日〜 2024年7月31日（予定）
発注者	イニシア千住曙町管理組合法人
コンサルタント	株式会社さくら事務所
取材日	2024年5月20日（月）
話を聞いた人	首都圏MR　第八工事G　下本所長

2.今回の工事の特徴

イニシア千住曙町管理組合法人様のマンションは、桜をはじめとする美しい花々に囲まれ、四季の移ろいを感じる風景の中に位置しています。リバーサイドならではの開放感に恵まれ、散歩やジョギングを楽しむ憩いのスポットが点在しています。

今回の施工業者選定方式は、株式会社さくら事務所様が主体となり、プロポーザル方式で行われました。プロポーザル方式とは、施工者が建物の調査・診断を行い、施工場所や仕様の選定、保証年限・定期点検等を自社で策定し、管理組合法人様にプレゼンテーションを行う方式です。工事内容は、『共通仮設工事・直接仮設工事・下地補修工事・タイル面補修工事・シーリング工事・外壁等塗装工事・鉄部塗装工事・防水工事・床改修工事・内装工事・その他工事・駐車場棟工事』です。

【駐車場充電ポート(設置済み)】

【修繕周期18年への取り組み】
今回の施工は、一般の大規模修繕工事よりも付加価値を高め、修繕周期18年を実現する仕様となっています。具体的には、以下のハイグレードな仕様を採用しています。

屋上防水：アスファルトの溶融窯を用いたアスファルト防水施工
シール材： 2成分系変性シリコーンシーリング高耐久仕様
塗料：弾性フッ素樹脂仕様

これらのハイグレードな仕様により、材料費は一般の大規模修繕工事と比較して高価になりますが、全体的に高品質な施工が行えるよう配慮しています。具体的な取り組みとしては、職員の現場巡回頻度を増やし、作業員との連携を深めています。

さらに、セキュリティを強化するために、職員や作業員の入退場には、当社が特許を取得しているフェイスパスカム入退館システムを採用しています。このシステムは、事前に顔認証を登録し、自動扉の開閉を行う仕組みです。

【施工中の防犯対策】

3.今回の工事で工夫している点

タイルの浮き補修については、通常のモルタル・弾性ボンドでの張替えとエポキシ樹脂アンカーピンニング工法の3種類の工法で契約していますが、主に弾性ボンドを使用して張替えを行っています。また、目地にエフロレッセンスが発生しにくいよう、乾燥に留意し専用の目地材を用いて施工しています。

シーリングについては、2成分系変性シリコーンシーリング高耐久仕様を中心に使用しています。ALCの目地が多いため、既存シーリング撤去時にはALC素地に損傷が起こらないよう、丁寧に撤去作業を行っています。

屋上防水工事は、改質アスファルトシート防水被せ工法を採用しています。既存防水層の膨れ補修を行ってからの施工となりますので、保証期間中および次回の大規模修繕工事まで膨れが発生しないよう、膨れ部をしっかりと乾燥させてから施工しています。

【マンション外周　美しい植栽】

4.今回の工事で苦労している点

現場運営で苦労している点は、現段階では特にありません。現在、駐車場棟の改善工事として開口部のパネル設置工事を進めています。具体的には、無足場で行うアルポリックパネル（フラット標準色）のハンギング工法で施工を行います。現在、見本施工を行い、これから本工事を進める予定です。無足場工法のため、安全上の留意点、特に飛来落下が発生しないよう注意して工事を進める計画です。

駐車場棟の耐火被覆鳥害対策工事であるマキベエ新設工事は無事に完了しました。今後、防水工事等を行うにあたり、スムーズな車両移動の案内や車両への飛散対策を徹底し、品質の良い施工を提供できるように努めます。

工事完了アンケートの回答率を上げるために、足場解体前アンケートに力を入れています。現在の回答率は平均で80％に達しています。足場解体の時期は工事完了時期に大きく影響するため、留意しながら対応しています。