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のぞいてみよう! 施工中現場紹介 〜第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事〜

大規模修繕 設計監理方式

【仙台市一番町・五橋エリアのタワーマンションの大規模修繕工事2件同時施工】

現在、東北支店管轄の仙台市一番町・五橋エリアで2件のタワーマンション大規模修繕工事をほぼ同時進行で進めています。「第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事」と「シティタワー仙台五橋大規模修繕工事」です。タワーマンションにはさまざまな形状があり、仮設の設置方法や施工の重点ポイントもそれぞれ異なります。今回は、「第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事」の施工を通じて工夫した点や施工のポイントについてお伝えします。

本マンションでは今回が初めての大規模修繕工事となります。施工業者の選定は設計監理者方式で行われ、当社は最適な仮設工事の提案を分かりやすく説明し、管理組合様からご採用いただきました。今回は、管理組合様の信頼にお応えするための現場運営のポイントについて、佐々木現場所長にお話を伺いました。

目次
1. 本現場の基本状況
2. ご採用頂いた経緯と今回の工事の特徴
3. 今回の工事で工夫している点
4. 今回の工事で苦労している点
5. 工事竣工までの意気込み
6. 最後に

1. 本現場の基本状況

大規模修繕 設計監理方式

【ザ・レジデンス一番町館銘板】

大規模修繕 設計監理方式

【第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事の施工中外観】

工事名称 第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事
構造・規模 鉄筋コンクリート造、29階建・地下1階・塔屋1階
総戸数 244戸
所在地 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目9-2
竣工年 2010年(平成22年)8月 築14年経過
工期 2024年1月〜2024年12月(予定)
発注者 ザ・レジデンス一番町管理組合
工事内容 外壁塗装、タイル補修、防水工事、床シート貼替、他工事
取材日 2024年11月13日(水)
話を聞いた人 東北支店 工事部 佐々木所長

2. ご採用頂いた経緯と今回の工事の特徴

施工業者選定に際してのヒアリングでは、見積参加各社からの仮設計画提案が行われました。当社では、セキュリティやプライバシーを重視し、バルコニー隔て板を開放しないことや、作業員と居住者様の動線が極力重ならないよう工夫を施した仮設計画を立案しました。また、各仮設工事の特徴やメリット・デメリットについてもわかりやすくご説明しました。こうした詳細な検討により、工期やコスト面で最適な仮設計画を管理組合様にご提案し、当社が施工を担当することとなりました。

このマンションは地上29階建で、高層オフィスビルの仙台トラストタワーやウェスティンホテル仙台が隣接しており、人通りが非常に多い場所に建っています。また、南・北側には駐車場への連絡通路があり、居住者様の車の通行も多い環境です。建物の特徴として、建物の四隅コーナー部分はカーテンウォール仕様で、バルコニーの手すりも全てガラス張りとなっています。

大規模修繕 設計監理方式

【第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事の現場の特徴】

大規模修繕 設計監理方式

【第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事の現場の特徴】

3. 今回の工事で工夫している点

周囲から見ても景観の良いマンションであるため、居住者様や通行される方への見栄えに配慮しています。工事ヤードについては、敷地内に仮設ハウスを設置するのではなく、ステージ足場内をうまく活用し、外から見えないように配置しました。トイレや水回り等も専用のステージ上にコンパクトにまとめ、景観を損なわないよう囲いを設けています。
また、四隅コーナー部分のカーテンウォール部分は作業効率を高めるため、仮設計画段階でガイドレール対応の特注品[くの字型ゴンドラ]を設置しました。これにより作業効率が向上し、ガラス面への接触も防止し、安全に工事を行っています。

大規模修繕 設計監理方式

【第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事:足場内資材置き場状況】

大規模修繕 設計監理方式

【第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事 くの字型ゴンドラ】

4. 今回の工事で苦労している点

春や秋には強風である蔵王おろしが多く発生するため、その都度強風対策が必要となり、常に細心の注意を払っています。特にゴンドラ作業においては、風の影響を受けやすいため、工程の調整が難しくなります。そのため、業者間でのゴンドラ使用の割り振りについて、毎日細かく打ち合わせを行い、スムーズに進められるよう工夫しています。

大規模修繕 設計監理方式

【第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事強風対策:屋上の風速計】

大規模修繕 設計監理方式

【第1回ザ・レジデンス一番町大規模修繕工事強風対策:屋上の風状況】

5. 工事竣工までの意気込み

ゴンドラ仮設ということもあり、工程管理が非常に難しい中で、工事完了後のバルコニーアンケートで居住者様にご満足いただけるよう、指摘事項を最小限に抑えることを目指しています。そのため、工事途中での検査をしっかりと実施し、是正項目を各業者に的確に指示し徹底することで工程を最適化。また、最後まで事故なく安全管理を行い、管理組合様や施工者双方が満足できる形で竣工を迎えることを心掛けています。

6. 最後に

今回の工事では、仮設工事のご提案に際して、以下の4つの工法を検討しました:(A)連結式ゴンドラ足場工法、(B)ガイドレール式ゴンドラ工法、(C)SSPシステム式ゴンドラ+外部足場併用工法、(D)台車システム式ゴンドラ足場+外部足場併用工法。各工法について、仮設費・施工実績・防犯およびプライバシーの確保・天候の影響・安全・工事管理・品質管理の7つの観点から検討を重ねた結果、最適な工事仮設プランとして(B)ガイドレール式ゴンドラ工法を推奨させていただきました。このプランを成功させるべく、万全の体制で臨んでいます!

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■この記事のライター
□吉田 秀樹
建装工業株式会社 MR業務推進部 統括部長
愛知県出身 職能能力開発総合大学校(当時:相模原市)卒業
マンション管理士・一級建築施工管理技士・マンション維持修繕技術者を有し、大規模修繕工事の営業に従事した経験者

(2025年2月17日新規掲載)
*本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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