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マンションの長期修繕計画と劣化診断の関係を知っておこう
目次
1. マンションの長期修繕計画は? 見直しの基準は?
2. 長期修繕計画づくりのための劣化診断って、どんなもの?
3. 大規模修繕工事前の確認としても劣化診断を
4. 劣化診断は誰に依頼すればいい?
1. マンションの長期修繕計画は? 見直しの基準は?
2. 長期修繕計画づくりのための劣化診断って、どんなもの?
3. 大規模修繕工事前の確認としても劣化診断を
4. 劣化診断は誰に依頼すればいい?
1. マンションの長期修繕計画は? 見直しの基準は?
分譲マンションを良好な状態で維持していくためには、定期的な大規模修繕工事は欠かせません。
大規模修繕工事はマンションの長期修繕計画を基に行われますが、適切に修繕するにはこの長期修繕計画を数年ごとに見直す必要があります。
また、マンションの分譲時には、あらかじめ販売会社によって長期修繕計画が用意されていますが、これはマンションの建築前につくられたもの。
実際に築年数が経過する中でその通りの状態になるとは限らないので、最初の大規模修繕工事の前には長期修繕計画をつくり直さなければいけません。
では、何を基準に長期修繕計画を見直せばいいのでしょうか。その判断の基準となるのが建物の劣化診断です。
つまり、マンションの長期修繕計画は劣化診断とセットで考えることになります。
そこで、マンションの劣化診断とはどのようなものか、また、それを基に修繕計画をどう見直せばいいのかを説明します。
大規模修繕工事はマンションの長期修繕計画を基に行われますが、適切に修繕するにはこの長期修繕計画を数年ごとに見直す必要があります。
また、マンションの分譲時には、あらかじめ販売会社によって長期修繕計画が用意されていますが、これはマンションの建築前につくられたもの。
実際に築年数が経過する中でその通りの状態になるとは限らないので、最初の大規模修繕工事の前には長期修繕計画をつくり直さなければいけません。
では、何を基準に長期修繕計画を見直せばいいのでしょうか。その判断の基準となるのが建物の劣化診断です。
つまり、マンションの長期修繕計画は劣化診断とセットで考えることになります。
そこで、マンションの劣化診断とはどのようなものか、また、それを基に修繕計画をどう見直せばいいのかを説明します。
2. 長期修繕計画づくりのための劣化診断って、どんなもの?
マンション建物の劣化診断は、建物調査や建物診断とも呼ばれ、快適な居住性や資産価値の維持・向上をはかり、マンションを常に良好な状態で維持管理する目的で行います。
長期修繕計画をつくるためには、現状の建物のどの箇所や設備に、いつ、どのような修繕・改修工事をすべきか、また、その工事費用の目安などを予測する必要があります。そのためには、建物の構造をはじめ屋上、外壁、給排水管、そのほかの設備などの現状を総合的に診断します。具体的には、人による目視や打診などの調査、専用の検査機器を使う調査などを組み合わせて劣化状況を確認します。その上で維持管理や修繕積立金、これまでの修繕履歴などに関する書類も確認します。
これは、建物の各箇所や各設備について予定されている修繕が本当に必要なのか、当初の長期修繕計画よりも劣化が進んだ箇所はないのか、また、あらためて費用はいくらぐらいかかるのか、といったことを見直すための診断です。
劣化診断は、一般的には、およそ5年ごとの長期修繕計画の見直し時期に行います。こうした診断を行うことでマンションの現状を見きわめることができ、適正な長期修繕計画をつくることができるのです。
長期修繕計画をつくるためには、現状の建物のどの箇所や設備に、いつ、どのような修繕・改修工事をすべきか、また、その工事費用の目安などを予測する必要があります。そのためには、建物の構造をはじめ屋上、外壁、給排水管、そのほかの設備などの現状を総合的に診断します。具体的には、人による目視や打診などの調査、専用の検査機器を使う調査などを組み合わせて劣化状況を確認します。その上で維持管理や修繕積立金、これまでの修繕履歴などに関する書類も確認します。
これは、建物の各箇所や各設備について予定されている修繕が本当に必要なのか、当初の長期修繕計画よりも劣化が進んだ箇所はないのか、また、あらためて費用はいくらぐらいかかるのか、といったことを見直すための診断です。
劣化診断は、一般的には、およそ5年ごとの長期修繕計画の見直し時期に行います。こうした診断を行うことでマンションの現状を見きわめることができ、適正な長期修繕計画をつくることができるのです。
3. 大規模修繕工事前の確認としても劣化診断を
このように長期修繕計画は、一度つくったものをそのまま維持していればいいというわけではありません。
年数が経つうちに当初の予想よりも劣化が進むことがありますし、逆に予想したほどの修繕を必要としないこともあります。
また、建築に関する技術や法律が変わり、計画とは違う修繕方法が求められることもあります。そこで、大規模修繕工事をより適切に行うためには、その時期が近づいたころに、既存の長期修繕計画通りでいいのか確認をする意味で、その都度劣化診断を受けるのが望ましいといえます。
劣化診断を基にして、不要・不急な工事、緊急で必要になる工事、同時に行うことで費用を節約できる工事などが確認できれば、効率よく的確な修繕が行えます。
また、工事費用の資料づくりやマンション総会での承認を得るために、大規模修繕工事の時期に劣化診断を行うこともあります。
劣化診断にも費用が発生しますが、長期修繕計画づくりのためのような総合的な診断が必要とは限りません。診断内容については依頼する会社とよく相談して決めましょう。
年数が経つうちに当初の予想よりも劣化が進むことがありますし、逆に予想したほどの修繕を必要としないこともあります。
また、建築に関する技術や法律が変わり、計画とは違う修繕方法が求められることもあります。そこで、大規模修繕工事をより適切に行うためには、その時期が近づいたころに、既存の長期修繕計画通りでいいのか確認をする意味で、その都度劣化診断を受けるのが望ましいといえます。
劣化診断を基にして、不要・不急な工事、緊急で必要になる工事、同時に行うことで費用を節約できる工事などが確認できれば、効率よく的確な修繕が行えます。
また、工事費用の資料づくりやマンション総会での承認を得るために、大規模修繕工事の時期に劣化診断を行うこともあります。
劣化診断にも費用が発生しますが、長期修繕計画づくりのためのような総合的な診断が必要とは限りません。診断内容については依頼する会社とよく相談して決めましょう。
4. 劣化診断は誰に依頼すればいい?
適正な長期修繕計画づくりと効率よい大規模修繕工事のために、劣化診断は非常に大切なであることがおわかりいただけたと思います。
では、この診断は誰に依頼すればいいのでしょうか。
建物の劣化診断はマンションの建設会社や大規模修繕工事の施工会社、日常のマンション管理を委託している管理会社、一級建築士、建物診断の専門会社などが行っています。
適切にマンションを維持していくためにも、劣化診断を受けるなら、できるだけ客観的な診断結果を得ることが重要です。中立な第三者的な立場に立てるところに依頼することをおすすめします。
その方が、総会などで診断結果を発表するときにも、住民の理解を得やすい結果となるでしょう。
ただし、2回目や3回目の大規模修繕工事では、前回の工事で設計・工事監理を行った会社や施工をおこなった会社に依頼するという方法もあります。
建物構造や過去の修繕履歴をよく把握していれば、施工後の経過観察と合わせて、より具体的でその建物に則した目線で建物を診断することができます。
マンションの築年数や、調査診断結果から長期修繕計画を見直したいのか、大規模修繕工事の計画を立てたいのかといった目的を考慮し、マンションの住民全体で納得のできる会社に調査・診断を依頼したいものですね。
では、この診断は誰に依頼すればいいのでしょうか。
建物の劣化診断はマンションの建設会社や大規模修繕工事の施工会社、日常のマンション管理を委託している管理会社、一級建築士、建物診断の専門会社などが行っています。
適切にマンションを維持していくためにも、劣化診断を受けるなら、できるだけ客観的な診断結果を得ることが重要です。中立な第三者的な立場に立てるところに依頼することをおすすめします。
その方が、総会などで診断結果を発表するときにも、住民の理解を得やすい結果となるでしょう。
ただし、2回目や3回目の大規模修繕工事では、前回の工事で設計・工事監理を行った会社や施工をおこなった会社に依頼するという方法もあります。
建物構造や過去の修繕履歴をよく把握していれば、施工後の経過観察と合わせて、より具体的でその建物に則した目線で建物を診断することができます。
マンションの築年数や、調査診断結果から長期修繕計画を見直したいのか、大規模修繕工事の計画を立てたいのかといった目的を考慮し、マンションの住民全体で納得のできる会社に調査・診断を依頼したいものですね。
《この記事のライター》
大塚 麻里絵
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター
(2019年12月2日記事更新)