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大規模修繕工事中は、どうして網戸を外さないといけないの?
マンションの大規模修繕工事の中では、施工会社から住民に対して色々な依頼がされます。工事期間中の基本的な注意事項はもちろんのこと、ベランダの片付けや在宅の依頼など、様々な依頼があります。
その中で、「網戸を取り外してください」という依頼もよくなされます。これは、屋外側からだけでは取り外しが難しいことや、取り外した後はベランダ内には置いておかない方がいいためです。
では、そもそもなぜ網戸を取り外さなければならないのでしょうか。
今回は、居住者の皆さんが抱くであろう素朴な疑問にお答えします。
目次
1. どこの網戸を外すの?
2. 網戸を外して何をするの?
3. 網戸ってどうやって外すの?
4. 網戸を取り外してスムーズな工事を
その中で、「網戸を取り外してください」という依頼もよくなされます。これは、屋外側からだけでは取り外しが難しいことや、取り外した後はベランダ内には置いておかない方がいいためです。
では、そもそもなぜ網戸を取り外さなければならないのでしょうか。
今回は、居住者の皆さんが抱くであろう素朴な疑問にお答えします。
目次
1. どこの網戸を外すの?
2. 網戸を外して何をするの?
3. 網戸ってどうやって外すの?
4. 網戸を取り外してスムーズな工事を
1. どこの網戸を外すの?
屋外側からは手の届かない窓でも屋外側に網戸があれば取り外しが必要です
屋外側に設置された網戸が取り外しの対象になります。ベランダの掃き出し窓(屋外に出入りできる大きな窓)の網戸、ベランダとは別の面の出窓の網戸、廊下側の網戸などです。
大規模修繕工事では、基本的には屋上や外壁などの屋外に面した共用部を施工範囲とするので、その施工範囲の中にある網戸が取り外しの対象になります。
タワーマンションなど、強風により網戸の外れや破損の恐れがある場所では、屋内側に網戸が取り付けられていることもあります。
屋内側であれば網戸は工事範囲に干渉しないので、取り外す必要はありません。
大規模修繕工事では、基本的には屋上や外壁などの屋外に面した共用部を施工範囲とするので、その施工範囲の中にある網戸が取り外しの対象になります。
タワーマンションなど、強風により網戸の外れや破損の恐れがある場所では、屋内側に網戸が取り付けられていることもあります。
屋内側であれば網戸は工事範囲に干渉しないので、取り外す必要はありません。
面格子を取り外している様子
ベランダの掃き出し窓(屋外に出入りできる大きな窓)の網戸は、比較的取り外しがしやすいです。
年末の大掃除の時に取り外す方も多いのではないでしょうか。一方で、廊下側の網戸は、格子の中に入っているものは、すぐには取り外すことは出来ません。
また、ベランダのない箇所に付いた網戸も、ベランダのように居住者が屋外側から取り外すことができません。居住者だけでは取り外せない網戸については、施工会社から別途案内があるので、その案内を待ちましょう。
廊下側の網戸は、施工会社が格子を撤去して施工する場合と、廊下側を施工範囲としない場合とがあります。
ベランダのない面の網戸は、足場が組みあがってから、施工会社に取り外してもらいましょう。
年末の大掃除の時に取り外す方も多いのではないでしょうか。一方で、廊下側の網戸は、格子の中に入っているものは、すぐには取り外すことは出来ません。
また、ベランダのない箇所に付いた網戸も、ベランダのように居住者が屋外側から取り外すことができません。居住者だけでは取り外せない網戸については、施工会社から別途案内があるので、その案内を待ちましょう。
廊下側の網戸は、施工会社が格子を撤去して施工する場合と、廊下側を施工範囲としない場合とがあります。
ベランダのない面の網戸は、足場が組みあがってから、施工会社に取り外してもらいましょう。
2. 網戸を外して何をするの?
網戸を取り外した状態で行っているシーリング工事の様子
網戸を取り外すのは、窓まわりの「シーリング」という工事を施工するためです。
これは、アルミなどの金属でできたサッシと、コンクリートでできた壁の間を埋めているゴム状の材料です。ゴム状なので、経年とともに劣化します。
大規模修繕工事には、これを交換(打ち替え)する作業が含まれていることが非常に多いです。
マンションの新築の時には、このシーリングやその上の塗装工事まで終了した状態で網戸が設置されます。このため、シーリング部分を工事するためには、後から取り付けられた網戸を取り外す必要があります。
網戸を動かしながら工事しても、中央部分だけは施工できないので、取り外さなければなりません。
また、網戸の網の部分は繊細なので、工事中は破損してしまう恐れがあります。破損しないように保護してしまうと、空気や光が通らず網戸としての機能を果たせないので、工事期間中は取り外しておく方がいいのです。
これは、アルミなどの金属でできたサッシと、コンクリートでできた壁の間を埋めているゴム状の材料です。ゴム状なので、経年とともに劣化します。
大規模修繕工事には、これを交換(打ち替え)する作業が含まれていることが非常に多いです。
マンションの新築の時には、このシーリングやその上の塗装工事まで終了した状態で網戸が設置されます。このため、シーリング部分を工事するためには、後から取り付けられた網戸を取り外す必要があります。
網戸を動かしながら工事しても、中央部分だけは施工できないので、取り外さなければなりません。
また、網戸の網の部分は繊細なので、工事中は破損してしまう恐れがあります。破損しないように保護してしまうと、空気や光が通らず網戸としての機能を果たせないので、工事期間中は取り外しておく方がいいのです。
3. 網戸ってどうやって外すの?
YKK AP株式会社 安全・安心、快適のポイント 網戸についてのお願い より
網戸は、屋外側から少し上に持ち上げれば外すことが出来ます。
しかし、その前にお部屋の中から「はずれ止め」の部分を解除しておく必要があります。網戸のはずれ止めは、強風で網戸が浮き上がりひとりでに外れてしまうことを防ぐ部品です。
マンションの高層部や角部屋の部分では、予想以上に強い風が吹くことがあります。これを解除しないまま無理に外そうとすると、はずれ止めの部品が壊れたり網戸が歪んだりしてしまいます。はずれ止めを解除してから網戸を取り外しましょう。
YKK AP株式会社では、『安全・安心、快適のポイント 網戸についてのお願い』として、普段の生活の中でこのはずれ止めをセットしておくことを推奨しています。
「戸建て住宅の場合」と「ビル・マンションの場合」と分けて紹介されていますが、マンションであっても「戸建て住宅の場合」で紹介されているタイプの網戸が付いている場合もあります。
まずはご自宅の網戸のはずれ止めがどこに付いているのか確認してみましょう。分からない時には、施工会社に取り外してもらいましょう。
参照:YKK AP 株式会社 「安全・安心、快適のポイント 網戸についてのお願い」
※YKK AP社製の網戸に関しての内容です。他社製品は同様の方法でははずれ止めを操作できない場合や、はずれ止めが別のところに付いている場合があります。
ご自宅の網戸がYKK AP社製でない場合には、あくまでも参考としてご覧ください。
YKK AP株式会社による注意事項も合わせてお読みください。
しかし、その前にお部屋の中から「はずれ止め」の部分を解除しておく必要があります。網戸のはずれ止めは、強風で網戸が浮き上がりひとりでに外れてしまうことを防ぐ部品です。
マンションの高層部や角部屋の部分では、予想以上に強い風が吹くことがあります。これを解除しないまま無理に外そうとすると、はずれ止めの部品が壊れたり網戸が歪んだりしてしまいます。はずれ止めを解除してから網戸を取り外しましょう。
YKK AP株式会社では、『安全・安心、快適のポイント 網戸についてのお願い』として、普段の生活の中でこのはずれ止めをセットしておくことを推奨しています。
「戸建て住宅の場合」と「ビル・マンションの場合」と分けて紹介されていますが、マンションであっても「戸建て住宅の場合」で紹介されているタイプの網戸が付いている場合もあります。
まずはご自宅の網戸のはずれ止めがどこに付いているのか確認してみましょう。分からない時には、施工会社に取り外してもらいましょう。
参照:YKK AP 株式会社 「安全・安心、快適のポイント 網戸についてのお願い」
※YKK AP社製の網戸に関しての内容です。他社製品は同様の方法でははずれ止めを操作できない場合や、はずれ止めが別のところに付いている場合があります。
ご自宅の網戸がYKK AP社製でない場合には、あくまでも参考としてご覧ください。
YKK AP株式会社による注意事項も合わせてお読みください。
4. 網戸を取り外してスムーズな工事を
大規模修繕工事では、どうして網戸を取り外さなければならないのか、お分かりいただけたのではないでしょうか。
また、網戸の脱着の方法が分かれば年末の大掃除でも網戸の掃除がしやすくなります。
大規模修繕工事では、網戸が取り外されていないお部屋が点々と残ってしまうと、工事を進める上で支障になってしまいます。
十数年に一度の工事ですから、良い品質の工事をしてもらいたいですよね。居住者がいる中で行われるマンションの大規模修繕工事では、居住者が行う作業も全体の作業の中で重要な部分を占めることになります。
施工会社から網戸の取り外しに関する案内が来たら、網戸はきちんと取り外しましょう。
取り外しに困ったら、施工会社に取り外してもらいましょう。
また、網戸の脱着の方法が分かれば年末の大掃除でも網戸の掃除がしやすくなります。
大規模修繕工事では、網戸が取り外されていないお部屋が点々と残ってしまうと、工事を進める上で支障になってしまいます。
十数年に一度の工事ですから、良い品質の工事をしてもらいたいですよね。居住者がいる中で行われるマンションの大規模修繕工事では、居住者が行う作業も全体の作業の中で重要な部分を占めることになります。
施工会社から網戸の取り外しに関する案内が来たら、網戸はきちんと取り外しましょう。
取り外しに困ったら、施工会社に取り外してもらいましょう。
《この記事のライター》
大塚 麻里絵
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築士・一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター
(2020年7月13日記事更新)